花と空間と、私のはじまり
今回のブログは、ちょっと昔の話から始めます。
でも、できたら最後まで読んでもらえるとうれしいです。
というのも、「グランタブロー」という言葉を初めて聞いたとき、
なんだかキュンとした懐かしい気持ちがよみがえったからなんです。
その理由は、たぶんここから始まっていました。
大学を卒業する年の私は、まだ自分が何をしたいかはっきり分かっていませんでした。
でもぼんやりと、「空間をつくるような仕事がしたい」と思っていたんです。
建物というより、もう少し人の暮らしや感情に近いところで、
あたたかさや雰囲気を感じられるような空間。
そんな気持ちで進んだ先が、インテリアコーディネートの専門学校。
その中に「フラワー専科」というコースがあって、そこで初めて
花という素材の奥深さに出会いました。
私ににとって花は空間を飾る道具でした。
でも、毎日すごい数の花に触れているうちにまたそれとは
違う感情になりました。

花って、空間にふわっと命を吹き込むような存在なんですよね。
それまで知らなかった世界にどんどん引き込まれていって、
あっという間に花中心の毎日になりました。
ありがたいことに、在学中には海外研修のチャンスも多くて、
私は何度かフランスにも行かせてもらいました。
一番記憶に残っているのは、パリ郊外の古いお城と教会で行われた結婚式の装飾。
本物のプリンセスとプリンスがいて、私はそのお式の花を手伝わせてもらったんです。
夢のような数日間でした。

フランス語は話せないけれど、私は昔からフランスの響きや雰囲気に惹かれていて、
卒業後に自分のサロンを立ち上げたときも、フランス語にしちゃいますよね!
OR ET ROSE
ORはゴールド、ROSEはバラ、etはその間の「&」
つまり「ゴールドとバラ」って意味です。
後からフランス人に「ちょっと違うよ」と言われたけれど、
まあそれもご愛嬌。逆に人と被らない名前だから、いいんじゃない?
あの頃はとにかく前を見ていて、まだ何も形になっていなかったけれど
気持ちだけはまっすぐでした。
このブログは、そんなあの頃の話からはじまります。
バタバタでも、仕事は現場で覚えるものだった
OR ET ROSEを立ち上げたのは、ちょうどバブルがはじけかけていた頃。
といっても、まだ「バブルのしっぽ」みたいなものは残っていて、
今思うと、ものすごく運のいいタイミングでした。
まだサロンの内装も途中で、正直なところ見せられるような状態じゃなかったのに、
なぜか「レストランウエディングの装飾をお願いしたい」と声がかかったんです。
しかも、その紹介が入ったのが、まさにウエディングプロデュース会社。
話を聞きながら、えっ、私で大丈夫なの?と思ってました。
でも、チャンスって、そういう時にやってくるのかもしれません。
とにかく、やるしかない。そう思って、私は走り出しました。
毎回の現場はもう、バタバタ。
初めてのレストラン、初めてのスタッフ、初めてのプラン。
時間は足りないし、準備も不安だらけ。
それでも、ひとつひとつこなしていくうちに、少しずつ「コツ」がつかめてきたんです。

気づいたら、何千件もの装飾を経験していました。
東京生まれとはいえ、私は郊外育ち。
だから、都心のレストランに毎回呼んでもらえるのが嬉しくて。
非日常の空間に、花でアクセントを加えるたびに
「ああ、この仕事好きだな」って実感していました。
現場で覚えたことばかりだけど、それが今の私の土台になっています。
花って、やっぱり人の心を動かすものなんだと、この頃に深く感じていました。
代官山の「タブローズ」が、私のお気に入りだった理由
そんな日々の中で、あるレストランとの出会いがありました。
それが、代官山にある「タブローズ」。
レストランウエディングの仕事で、都内のさまざまなレストランを回るようになっていた頃。
カジュアルなお店から高級レストランまで、本当にいろんな場所に行きました。
その中で、私はこのタブローズがとても好きになったんです。


店内には大きな絵画がたくさん飾られていて、まるで美術館のような空気。
でもどこか落ち着いていて、華美すぎず、空間にストーリーがある感じがしたんです。
私は「空間が語ってくる場所」が好きなので、このお店はまさにそれでした。
実は弟の結婚式の二次会も、ここで開いたんですよ。
当時の店長さんが本当に素晴らしい方で、ウエディング準備の時に
朝礼を目にしたこともありました。
そのときの店長が、のちに大きな外食企業の経営者になっていて、
いまはまた別の系列のお店で、私は会員登録して通っていたりします。笑
このタブローズ、実はコロナ禍の中でも一度も休業せずに営業を続けていて、
世間から賛否ありながらも、自分たちの信念を貫いたお店でもあります。
驚くかもしれませんが、私は30年前に初めて行って、今も時々通ってるんです。
こんなに長く好きでいられるレストランでずっと続いているって、なかなかありません。
そして、ここでようやく、あの言葉が浮かび上がってきます。
ここで、やっと「グランタブロー」に似た言葉が出てきました。
グランタブローって、なんのこと?
ルノルマンカードで、グランタブローを習ってから
知った。『大きな絵画』
という意味でした。愛着を込めて、でも意味なんて考えたことのなかった
『タブローズ』
だから、あそこには絵画が沢山飾られていたということ。。。今になって気づきました!
。。。。まだなんのことだかわからないですよね。
私はカードリーディングを仕事にしていますが、
実は全くスピリチュアルでない私。
占いとは無縁でした。
これは、他の記事でもお話しいているので省きますね!
でも、実際に使ってみると、すごく現実的で、
それでいて自分の内側にあることがはっきり見えてくるんです。
その中でも「グランタブロー」は、ちょっと特別な読み方。
36枚すべてのカードをテーブルに並べて読むんです。
圧巻の一枚絵みたいで、初めてやったときは思わず声が出ました。

全部並べてリーディングするって、意味わからないですよね!
まさに名前の通り、人生という絵を広げて見るような感覚です。
どこに何があるのか、どんな流れが見えるのか。
自分でも気づいていなかったことが見えてくる。
不思議なんですが、
自分の思考のクセや、これから進みたい方向が見えてくるんですよね。
それまでの自分の人生、いろんな選択、そしてこれからどう動くか。
この一枚の中に全部が描かれているように感じます。
カードで描く、わたしだけの未来の絵
ルノルマンカードのいいところは、直感的に読めるところです。
1枚だけでも占えるし、2枚、3枚と重ねると、どんどん意味が深まっていきます。
カードの読み方を「本」に例えると
1枚ならタイトル。
2枚ならサブタイトル。
3枚になると帯に書かれている紹介文みたいな感じ。
9枚引けば、もうあらすじ。
36枚並べたグランタブローは、本そのもの。
表紙から目次、登場人物、ストーリーの山場まで、全部がそこにあるようなイメージです。

例えば、
1枚目に花束のカードが出たら、「素敵な贈り物」というタイトル。
2枚目に騎士のカードが重なれば、「そのギフトは届けられる」
3枚目に男性のカードが加わると、「パートナーから届く嬉しい知らせ」
みたいに、どんどんストーリーが広がっていきます。
そして、9枚引きではでは、カードを入れ替えることもできるんです。
厄介な人物がいたら、それを過去に追いやる配置にして、意識を切り替える。
まるで、いらないセリフを台本からカットするみたいに。
グランタブローでは3回も入れ替えができます。
もちろん、現実がすぐに変わるわけじゃないけど
「こうなりたい」と意識することで、行動も少しずつ変わっていきます。
認識することで見つかるんです。
この入れ替えこそが、ルノルマンカードの面白さであり、奥深さでもあります。
私はこの読み方がとても好きで、これからももっと多くの人に知ってもらいたいなと思っています。
人生って、自分で書き直せる物語なんだなって、カードを通して実感しています。
もし、今の自分をちょっと離れた場所から見てみたくなったら。
グランタブローは、いいヒントをくれるかもしれません。
いつか、動画でもこの読み方を紹介してみようかな。
そんなことを思いながら、このブログを終えようと思います。
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