占いって誰でもできるの?
占いって誰でもできるの?
「占いって、習えば誰でもできるようになるんですか?」
時々聞かれるこの質問
「はい、できますよ。ただ、“カードの意味を覚える”だけなら、ですけどね。」
そうなんです。占いを“始めること”は、誰にでもできます。
特にルノルマンカードのような占術は、1枚ずつに明確な意味があって、構造もシンプルなので、比較的とっつきやすい。

たとえば、「犬」のカードは「友情・信頼・忠誠心」
「家」のカードは「家庭・基盤・安心感」
こういった“キーワード”を覚えれば、誰でも基本の読み方はできるようになります。
だから「カードの意味を伝える」ことだけで言えば、ある意味、本を見れば誰でもできるんですよね。
でも、それだけじゃ足りない。
というより、それでは占いにならないと私は思っています。
カードに書かれた意味をそのまま口にするだけなら、本を読み上げているのと同じ。
本当に必要なのは、「そのカードが今なぜ出たのか?」を考えて、相手の気持ちや状況に寄り添って、その人に合った言葉で届けることなんです。

たとえば、恋愛で悩んでいる方に「十字架」のカードが出たとして、
「これは“苦しみ”や“試練”を表すカードですね」
だけでは終われないんです。
「その苦しみって、どこからきてると思いますか?」
「自分の中に“我慢”を抱えすぎていませんか?」
「誰かの期待に応えすぎて、自分を後回しにしていませんか?」
そんなふうにカードの奥にある気配を感じとって、“その人に必要なメッセージ”として言葉を選んでいく。
ここからが本当のリーディングであり、占いの“心の部分”だと思っています。
だから、答えをもう一度言うなら、
占いは、習えば誰でも「できる」ようになります。 でも、人の心に届く占いができるようになるには、少し時間が必要です。
それは、特別な霊感やパワーの話ではなくて、
カードとちゃんと向き合うこと、そして、人のことをちゃんと想うこと。
この2つがあれば、必ず少しずつ“できるようになる”んですよね。
占い師になる”ために必要なこと
カードの意味を覚えて、並べて、言葉にする。
ここまでは、確かに誰でもできます。
でも、「占い師です」と名乗って、お客様にお金をいただいて占うとなると、
そこにはちょっと違う視点と、覚悟が必要になってきます。

「知らないことには答えられない」──だからこそ、学びが大事
ルノルマンカードを扱うようになって、本当に感じることがあります。
それは、「カードは何でも答えてくれる。でも、自分の知識が追いついていないと、答えがわからない」ということ。
たとえば、相談内容が「お金」「法律」「不動産」「親の介護」「学校選び」など、多岐にわたることがあります。
でも、自分がそのテーマについてまったく知らなければ、出たカードの意味がぼんやりしたままで終わってしまうんです。
私自身はというと——
子供の頃からいろんな習い事をして、結婚・出産・離婚・子供の受験・就職など、まぁまぁ色々なことを経験してきました。
ビジネスをして、お金のことも少しは勉強しました。
でもそれでも、やっぱりわからないことはわからない。
そんなときは、無理に「こうです」と断言しないようにしています。
クライアントと一緒に“答えを見つけていく”
私はいつもこう言います。
「こんなカードが出ているのですが、何か心当たりありますか?」
すると、クライアントさんがぽつりぽつりと話しはじめてくれたり、
「あ、それ、もしかしたら…」と気づきを得る場面もあります。
リーディングは、こちらが一方的に“当てる”ものではなく、対話の中で導かれていくもの。
だから、占い師には“教える人”というより“寄り添う人”の感覚が必要なのかもしれません。
占い師になるって、“いろんな知識の引き出しを持つこと”
占い師として成長していくためには、
カードの知識だけではなく、人生や社会に関する知識、そして柔軟な感性が必要です。
読書でも、映画でも、ニュースでも、人との会話でも、
日常の中で「あ、これリーディングに使えるかも」と思うことがあったら、どんどん引き出しに入れておく。
そしてそれを、カードから出てきたメッセージと繋げて使っていく。
この積み重ねが、“誰でもできる占い”から“人に響く占い”へと変わっていくポイントなのだと思います。
カードリーディングは“感性の世界”
ルノルマンカードを教えていると、生徒さんのリーディングに触れる機会がたくさんあります。
そんな中でよく感じるのが、「同じカードでも、読み方ひとつで伝わり方がまったく変わる」ということ。
あるとき、生徒さんが「苦手なお客様をうまくこなすにはどうしたらいいか?」というテーマでリーディングをしたんですね。
出たカードは【十字架・鳥・ネズミ】。

彼女の読みはこうでした。
「会話も弾まず、重たい空気が流れてしまうので、長くしつこい会話をしないでササッと切り上げましょう」
これを見たとき、私は「うーん、ちょっと違うな…」と感じたんです。
たしかに、鳥=会話、ネズミ=ストレス、十字架=重荷や苦しみ。
読み取れるキーワードとしては間違っていないんです。
でも、その読みが相手を幸せに導けるか? 本当に“アドバイス”になっているか?と考えると、私は疑問を感じました。
だから私は、彼女にこう伝えました。
「もしこれが、ちゃんとお金をいただいたクライアントさんへのリーディングだったら、
本当にそのアドバイスでいいですか?もう一度、考えてみてください」
すると彼女はしばらく考えたあと、カードをもう一度見直して、
こう答えを導き出してくれました。
「苦手意識を克服するには、
小さな会話のきっかけを見つけて、ほんの少しでも和らげていくのがいいかもしれません」
私はそれを聞いて、「ちゃんと“人のための占い”になったな」と感じたんです。
こんなに真逆になっちゃうって凄いですよね。
初めのリーディングは、自分自身がささっと終わらせたいから願望が出てしまいました。
ルノルマンカードは直感で読めるツールだけれど、
読み手の感性と“どんな視点で読むか”によって、導き出される言葉の意味は大きく変わる。
「自分だったらこうする」という視点ではなく、
「このカードを通して、どうすればクライアントが少しでも楽になるか?」を考える。
そのとき、はじめて“プロとしてのリーディング”になるのだと思います。
ルノルマンカードの不思議
そしてもうひとつ、ルノルマンカードの魅力は、その“ピタッと出る”感じの不思議さです。

たとえば、犬の話をしていると「犬」のカードが出たり、
家の悩みを相談されたときに「家」のカードが出たり。
これは本当に、自分でやっていてもびっくりするくらいなんです。
どうしてなのかは、正直わかりません。
でも、“カードが空気を読んでくれている”ような感覚って確かにあるんです。
目に見えないけれど、カードを通じて「今の空気」がそこに浮かび上がってくる。
そしてその空気を読む力は、日々の練習と“心を込めること”で、少しずつ育っていくんだと思います。
統計学の占いとの違い
一方で、四柱推命や動物占い、そして数秘術のような“統計学ベース”の占いもあります。
これらは、生年月日や名前などの“数字”を使って、統計的にその人の傾向や時期を導き出すもの。
ルノルマンカードのような「その場の気配を読む占い」とは、方向性が少し違います。

私のルノルマンスクールの先生は、占ってくださるとき、まず数秘術で私の本質を見てくれました。
その上で、ルノルマンカードをリーディングしていただきました。組み合わせるっていうのも、
面白いですね。
統計学だから、ネットで見ることもできます。
気になる方は検索してみてください。
そして、先生にリーディングしていただいたテーマは忘れましたが結果、
「朋子さんは、好きなことを好きなようにやっていくことで、人が集まり幸せになります」と。
この言葉にはとても納得したし、実際に周りの人にこの事を話すと
「まさにそうじゃん!」と必ず言われて、クスッと笑ってしまったんですよね。
まとめ:占いは誰でもできる。でも、“人のために”が始まり
占いは、習えば誰でもできる。
でも、“人のために占う”ことは、また少し別の話です。
- 意味を覚えるだけじゃなく、相手の気持ちに寄り添うこと
- 自分の中に、たくさんの知識や感性の引き出しをつくること
- カードからのメッセージを、自分の言葉で届けられるようになること
そしてなにより、「その人の幸せを願う気持ち」があれば、
占いはきっと、誰の手の中にもやさしく馴染んでくれるはずです。
不思議なようで、でも確かに“導かれている”感覚があるルノルマンカード。
これからも、私はカードと一緒に歩いていこうと思っています。
ルノルマンカード初級講座は、
フォーチュンフラワーリーディングのページより
お問い合わせ・お申し込みいただけます。
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